菩薩の種類

菩薩は15種類あります。

聖観音菩薩(shokannon-bosatsu)

聖観音菩薩観音菩薩(かんのんぼさつ)は「観音さま」と呼ばれ、昔から広く民衆に親しまれていて、観世音菩薩(かんぜおんぼさつ)とも呼ばれます。梵名は「アヴァローキテーシュヴァラ・ボーディサットヴァ」といい、観世音菩薩(かんぜおんぼさつ)・観自在菩薩(かんじざいぼさつ)・救世菩薩(くせぼさつ)などの多数の別名があります。法華経普門品第二十五 「観音経」で 観音菩薩は施無畏者(せむいしゃ)であると言われています。施無畏者とは「怖いことや災いのない状態を人々に施してくれるもの」という意味です。一切の衆生(しゅじょう)を救ってくれる現世利益の仏です。

観音菩薩は、人々の苦しみの声を聴き、苦しみのありさまを見届け、そのような人たちを全て救ってくれる崇高で偉大な仏です。 髪を束ねて頭頂で結い、阿弥陀仏の化仏付きの宝冠をかぶっているのが特徴です。 東京の上野駅前にある東京国立博物館(トーハク)では、観音菩薩立像が見学できます。

観音菩薩には「聖観音菩薩(しょうかんのんぼさつ)」、「十一面観音菩薩(じゅういちめんかんのんぼさつ)」、「千手観音菩薩(せんじゅかんのんぼさつ)」、「如意輪観音菩薩(にょいりんかんのんぼさつ)」、「不空羂索観音菩薩(ふくうけんじゃくかんのんぼさつ)」、「准胝観音菩薩(じゅんていかんのんぼさつ)」、「馬頭観音菩薩(ばとうかんのんぼさつ)」などがあります。

観音菩薩は三十三の異なった姿に変身し、衆生を救ってくれると言われ、その基本形が聖観音菩薩(しょうかんのんぼさつ)です。宝冠をかぶり、左手に蓮華(れんげ)や水瓶(すいびょう)を持ち、蓮華台座にのる姿が一般的です。

十一面観音菩薩(juichimenkannon-bosatsu)

十一面観音菩薩十一面観音菩薩は、頭上に変化面、仏頂面、化仏をのせ、数束の髪を両肩に垂らし、大きな耳たぶが特徴の観音菩薩です。十一の顔を持ち、多方面の人々の声を聞く能力を持つと言われています。

千手観音菩薩(senjukannon-bosatsu)

千手観音菩薩千手観音菩薩は広大無限の慈悲を持ち、広範囲に細やかに人々を救うと言われています。悩みを救い、全ての願いをかなえてくれると言われています。一般には 手は左右で42本か40本ですが、寿宝寺の千手観音のように 千本の手を持つ千手観音も何体かあります。

如意輪観音菩薩(nyoirinkan-bosatsu)

如意輪観音は、人の願いをすべて叶える不思議な珠である「如意宝珠」を持つ観音菩薩です。輪王坐(りんのうざ)で座り、頬に手を当てた姿が一般的です。

不空羂索観音菩薩(fukuukenjyakukannon-bosatsu)

「不空」とは「むなしからず」、「羂索」は鳥獣魚を捕らえる縄という意味で、心念不空の索をもってあらゆる人々をもれなく救済するといわれる観音菩薩です。東大寺法華堂(三月堂)本尊の立像が有名です。

楊貴妃観音(youkihikannon)

中国を代表する美女・楊貴妃の名を冠する華麗な観音菩薩です。中国から伝来し、美しい表現であることから この名で呼ばれるようになったと言われています。

馬頭観音菩薩(batoukannon-bosatsu)

馬頭観音菩薩馬頭観音菩薩は、観音としては珍しく「忿怒の姿」をしているため、明王に分類されることもあります。

弥勒菩薩(miroku-bosatsu)

弥勒菩薩弥勒菩薩(みろくぼさつ)は 天上界の兜率天(とそつてん)で修行中の身で、釈迦が入滅後56億7000万年後に現われ、人々を救済すると言われている仏です。梵名は「マイトレーヤ」といい、仏教の菩薩の一尊です。弥勒(みろく)とは、慈から生まれたものという意味です。台座に腰をかけて片足を組み、ほほに指先をあてている姿が一般的で、これを半跏思惟像(はんかしゆいぞう)と呼びます。広隆寺・弥勒菩薩半跏像(泣き弥勒)、中宮寺・弥勒菩薩半跏像(考えこんでいる弥勒菩薩)などの珍しい弥勒菩薩もあります。

地蔵菩薩(jizou-bosatsu)

地蔵菩薩地蔵菩薩(じぞうぼさつ)は 釈迦が入滅後、弥勒菩薩 が56億7000万年後に現われるまでの間、この世にあって多くの人々の苦しみや悩みを救う仏です。梵名は「クシティ・ガルバ」といい、一般的には「子供の守り神」として信じられています。地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天上という六道(りくどう)、つまり生きとして生けるものが苦しみ悩む六つの生死のくり返しの世界、六道輪廻の苦しみをやわらげ、すくいとるのが地蔵菩薩です。髪がない剃髪で袈裟を身に着けた僧形、左手に宝珠(ほうじゅ)、右手に錫杖(しゃくじょう) を持つ姿が一般的です。

勢至菩薩(seishi-bosatsu)

勢至菩薩勢至菩薩(せいしぼさつ)は 智慧の光明が盛んで、一切を照らし迷いを解く力が大きい智慧の象徴であり、人々をもろもろの苦難から救い出し、この上ない力を得させてくれると言われている菩薩です。梵名は「マハースターマプラープタ」といい、「大勢至菩薩」「得大勢至菩薩」とも呼ばれます。穢れ(けがれ)が消える水が入っている「水瓶(すいびょう)」をあしらった宝冠(ほうかん)をかぶっているのが特徴です。阿弥陀如来を中心に、向かって右に 観音菩薩(かんのんぼさつ)、左に 勢至菩薩(せいしぼさつ)の脇侍(わきじ)を配した形式を 阿弥陀三尊(あみださんぞん)と呼びます。

虚空蔵菩薩(kokuuzou-bosatsu)

虚空蔵菩薩虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ)は あらゆる祈願に応えると言われている菩薩です。梵名は「アーカーシャ・ガルバ」または「ガガナ・ガンジャ」といい、広大な宇宙のような無限の智恵と慈悲を持った菩薩という意味です。智恵・知識・記憶といったご利益がある菩薩として信仰されています。どんな力にも打ち勝つ事ができる無限に大きな力を持ち、全ての福徳と智慧をさずけると言われています。東寺・観智院で 五大虚空蔵菩薩像が観れます。

普賢菩薩(fugen-bosatsu)

普賢菩薩普賢菩薩(ふげんぼさつ)は 慈悲行の究極である 布施・持戒・忍辱・精進・禅定・智慧の六つの力で人々を救い、延命の徳があると言われている菩薩です。梵名は「サマンタ・バドラ(普く賢い者という意味)」といい、金剛手菩薩(こんごうしゅぼさつ)とも呼ばれます。象(ぞう)に乗り、合掌したポーズが一般的です。釈迦如来を中心に、向かって右に 普賢菩薩(ふげんぼさつ)、左に 文殊菩薩(もんじゅぼさつ) の脇侍(わきじ)を配した形式を 釈迦三尊(しゃかさんぞん)と呼びます。

文殊菩薩(monju-bosatsu)

文殊菩薩文殊菩薩(もんじゅぼさつ)は 智・慧・証の徳を象徴する知恵を司り、永遠の幸福と智慧をさずけると言われている菩薩です。梵名は「マンジュシュリー」といい、 妙吉祥菩薩(みょうきっしょうぼさつ)とも呼ばれます。文殊はもともとは バラモン階級の出身で 釈迦に出会い出家したと言われています。獅子に乗り、左手に経巻、右手に剣を持つ姿が一般的です。髪を5つに結った「五髻」が一般的ですが 一髻、六髻、八髻などの菩薩像もあります。釈迦如来を中心に、向かって右に 普賢菩薩(ふげんぼさつ)、左に 文殊菩薩(もんじゅぼさつ)の脇侍(わきじ)を配した形式を 釈迦三尊(しゃかさんぞん)と呼びます。

月光菩薩(gakkou-bosatu)

月光菩薩(がっこうぼさつ)は 薬師如来 の脇侍で、月の光を象徴する菩薩です。薬師如来を中心に、向かって右に 日光菩薩(にっこうぼさつ)、左に月光菩薩(がっこうぼさつ)の脇侍(わきじ)を配した形式を 薬師三尊(やくしさんぞん)と呼びます。薬師寺 金堂・薬師三尊像の脇侍立像が有名です。

日光菩薩(nikkou-bosatsu)

日光菩薩(にっこうぼさつ)は 薬師如来 の脇侍で、日の光を象徴する菩薩です。「日光遍照菩薩」または「日光普照菩薩」とも呼ばれます。薬師如来を中心に、向かって右に 日光菩薩(にっこうぼさつ)、左に月光菩薩(がっこうぼさつ) の脇侍(わきじ)を配した形式を 薬師三尊(やくしさんぞん)と呼びます。薬師寺 金堂・薬師三尊像の脇侍立像が有名です。

菩薩像の特徴

菩薩像は、髻(けい)、白毫(びゃくごう)、瓔珞(ようらく)、腕釧(わんせん)、臂釧(ひせん)、天衣(てんね)が特徴です。

髻(けい)

結いあげた髪。

白毫(びゃくごう)

眉間に右巻きの白毛があり、光明を放つ。

瓔珞(ようらく)

珠玉を連ねた装身具。

腕釧(わんせん)

手首につける装身具。

臂釧(ひせん)

上膊(じようはく)部につける装身具。

天衣(てんね)

細い飾り布。両肩に掛けて身体の前に垂らすように着る。



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